東鳴子温泉旅館大沼
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東日本大震災につきまして – 旅館大沼
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東日本大震災につきまして

このたびの大震災にて、被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。
また亡くなられた多くの方々に、心よりお悔やみを申し上げます。 
当方もたくさんの方々から激励、お見舞いをいただきました。
本当にありがとうございました。
鳴子温泉郷は震度6強という揺れがありましたが、幸いなことに全体的には、
建物や人的被害はさほどない状態です。
旅館大沼も、特に被害はなく、避難している方などを中心にお客さまを受け
入れております。ライフラインもすべて整いました。
ただ、ガソリンがないので、物流が厳しく、一汁一菜のような食事となっています。
米には比較的余裕がありますので、うまい米はたっぷり召し上がっていただけます。
地震直後から数日続いた停電状態では、ほとんどの宿が温泉に動力を使うため、
温泉利用不可の中、旅館大沼の伝統の湯は電気を使わず自然湧出でこんこん
と湧き出てくれ、まさに神が湯に姿を変え人を癒しているかのようでした。
地元の共同浴場にもお湯が来なくなり、お年寄り達が温泉に入れず困っておりました
が、こんな時にこそと大沼の湯に入っていただき、喜んでいただきました。
それにつけても、沿岸部の被災状況は深刻です。それを思うと胸が痛くなります。
いまだ、沿岸部に住む多くの知人や親戚とも連絡がとれないでおります。
ライフラインが整い、温かい温泉にまで入れることを、本当に申し訳ない気持ちと
深い感謝の気持ちが入り交じる中、毎日を過ごしています。
雪が降る中、凍えながら耐えている避難者の方々に一瞬でも早く、救援の手が
届くことを祈っております。
今回の震災を経験し、様々なことを感じ、考えました。
決して普段は考えないような事がほとんどです。
こうしている今も、福島の原発は大変危険な状態にあり、周辺住民の恐怖は
想像を絶するものと推察いたします。
また、冷却作業をされている方々は本当に命をかけておられます。
1000年に一度の大地震と言われておりますが、あまりにも現実は過酷です。
なんとしてでも、この国難を日本国民ひとりひとりが力を合わせ乗り越えてゆか
ねばなりません。
今回は東北以外にも関東・首都圏でも大きな揺れがあり、被害が出ました。
お見舞いを申し上げますとともに、くれぐれもお大事になさってください。
今回の震災は、今までの発生の仕方とは異なり、予想がつきません。
まずは、平静に。今この瞬間瞬間できることを精一杯やってまいりましょう。
              2011/03/17    旅館大沼 五代目湯守 大沼伸治

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